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日本食大ブーム
平成26年2月5日
タイは日本食が世界のどこよりも最初に根付き、
かつ長くブームが継続している国として知られているが、
最近は更に大ブームとなっている。
かつては、駐在員や観光客、長期滞在者といった日本人をターゲットにして、
日本人が現地で立ち上げた日本料理店というイメージがあったが、
現在は経済的にゆとりのある中産階級層が増加し、
それらのタイ人向けの日本料理店が激増して大ブームになっている。
もともと日本人とタイ人は辛味を除外すれば味覚感覚が非常によく似ているので、
奇異に映るタイ料理でも日本人には食べられるのである。
反対にタイ人も日本料理は何でも食べられるようだ。
卵かけご飯は中華系でさえ尻り込みするが、タイ人は別である。
実際、似たような料理もタイにはある。
生卵ではないが、白身を焼いただけで黄身は生のままの卵をご飯にかけて食べていし、
日本料理店向きに生食できる生卵さえ売っている。
タイ人は日本の卵かけご飯が美味しく食べられる唯一の外国人ではないかと思っている。
米国などにも日本料理店は多数あるが、
現地のアメリカ人が行く日本料理店と日本人が行く日本料理店は使い分けができている。
アメリカ人対象の日本料理店は、パサパサの半炊けのような寿司が出てくる。
日本人には食べられたものではない。
ところが、タイはもともと日本人とタイ人の味覚が似通っているだけに、
タイ人向けの日本料理店で日本人が美味しく食べられるのである。
そこに大ブームが到来したのである。
タイにおける、日本食大ブームは、中華料理屋の衰退と裏腹に成り立っているようだ。
6年前の資料であるが、バンコク都内に以前、千店以上あった中華料理屋は、
10分の1位に減ってしまっている一方で、
1985年当時30店舗位だった日本食レストランが、850店舗以上になっている。
現在の資料がないのだが、日本料理店は2倍の店舗数になっているかもしれない。
中華系の金持ちタイ人にはふくよかなタイプが多いことから、
タイ人の間では「中華料理=油が多く、太る」というイメージがある一方で、
日本人は長生きで太った人が少ない(?)ためか、
日本食は健康に良いというイメージがあるようだ。
その結果、タイには中華系タイ人が多いにもかかわらず、
近年、中華料理より日本食が選ばれることになったようだ。
バンコク都内に住む日本人の多くは
プロンポンとかトンロー地区の高級コンドミニアムに住んでいる。
この地区は日本人向けの料理店が多数ある。
日本人向けのスーパーも4軒ほどある。
この地区なら外食にしろ自炊にしろ日本食や日本的生活に困らないが、
それ以外の地域ではどうなのか。
日本人がほとんど住んでいないところで日本料理を食べ
日本の食材を買い求めることができるのか。
特別の百貨店ではなくて、バンコクでは周辺部である
松虎のアパートから一番目と二番目に近いデパートを取材した。
タラートプーにあるモール百貨店(5階建て)
8番ラーメン。石川県加賀市に個人起業したラーメン店。
国道8号に面したことから、創業者後藤長司が開店に際し店名に8を冠した。
ラーメンも餃子もうまい。白いご飯も出てくる。
タイ人もこの店のラーメンは美味いといっている。高校生にも大人気である。
バンコク都内のあちこちに支店がある。
同じ百貨店内の2階と地下に1店舗づつある。
これは一度食べただけですが・・・・。
8番ラーメンのメニュー。価格はバーツなので3倍すると日本円価格になる。
この価格ならば高校生でも気軽に食べられる。
Chounan(長男)という名前の日本料理店。どんぶり物が主。
Wakana(若菜)という名前の日本料理店。
弁当やどんぶりが食べられる。持ち帰りも出来る。
日本海という名前の日本料理店。
値段は少し高めである。
Fujiレストラン。値段は少し高めである。
Shabushab。中国人経営の日本料理店。
ソウルグリル。韓国料理店であるが日本の寿司も提供する。
日本式焼肉食べ放題の店
大戸屋。ここも値段は少し高め。
これで249バーツ。ご飯、味噌汁、茶碗蒸し、漬物がついている。
サービスチャージが10パーセントかかるので実際は274バーツ。
日本円で850円くらい。
しゃぶしゃぶと寿司が食い放題の店。1人300バーツ。
ここは西洋料理店お感じだが、メニューを良く見るとかなり日本的な店。
更に味噌汁や抹茶味のアイスクリームをセットでつけることが出来る。
ここも西洋風だが、
寿司や味噌汁がついてくる。弁当箱の器も日本的。
ここはまだ入ったことが無いが、日式の感じがする。
レストランではないが、北海道ミルクショップ。
こちらはお茶をアレンジしたソフトドリンク。
アイスクリームショップであるが、金時の抹茶味がある。
地下のお菓子売り場
多分日本のスナックではコアラのマーチが一番有名。
コンビにでもスパーでもどこでも売っている。
大福
クリームパン
三笠焼き
果物売り場では、とよたジャンボ梨。愛知県の梨だろうか?
ひかりりんご。どこのりんごかなあ〜。
奈良の五條柿。
日本の果物はどの種類も世界一の高品質だ。
バンコクでも高価で売買されている。
一昨年米国で、昨年からタイに住んで、ふと気がついたことがある。
日本の桃は世界中どこでも見当たらない。
日本の桃が人気がないかというと決してそうではない。
大人気であるが、海外に輸出されていないようだ。
桃はちょっとした衝撃で痛む。
多分輸送に耐えられないのだと思う。
外国人のおもてなしには桃が特にいいかもしれない。
次は青森りんご。
お惣菜売り場。握りずし。
握りずしはデパートでなくとも市場や街頭の屋台でも売っている。
日本式の焼き魚。
かにかまぼこ。タイ人もよく食材に使っている。
豆腐もすべての百貨店、スーパーで売っている。
乳製品は明治が多分首位に立っている。
百貨店やスーパーだけでなくコンビにでも学校の食堂でも売っている。
タイに「おいしい」という名前の飲食ブランドがある。
これらは「おいしい」の日本式緑茶であるが、砂糖入りもある。
こちらは日本の本物の醤油・ソース類
日本産の米は超高級日本料理店(ホテル・オークラ内の店舗など)は
日本から空輸しているかもしれないが、
バンコク都内にはあまり出回っていないようだ。
実はタイ北部で日本の米を生産している。
それらは、日本人がほとんど違和感が無く、美味しく食べられる。
以上が、モール百貨店内の日本食関係の商品。
一つの百貨手の中に日本の食べ物がこんなにある。
信じられますか?
改めて記するが、ここは日本人がほとんど住んでいない地域で、
タイ人対象の普通の百貨店です。
次は、
松虎のアパートから2番目に近いセントラル系のロビンソン百貨店。
上のモール百貨店よりは小さい。
しゃぶしゃぶと寿司が食い放題の店。1人300バーツ。
日本で全国展開する讃岐うどん店。
日本で行ったことがない。バンコクでは何回か食べたが、
日本では行かない店だな〜。
日本料理店「弥生軒」
日本人向けの料理店と比較すると値段は安めだが、味は全く遜色はない。
子供達だけで食べに来ている。てんぷら定食だ。もう1人は焼きそばだった。
こちらも子供達だけで来ている。
日本料理は老若男女に人気はあるが、特に若い人に人気があるようだ。
松虎の注文した料理。145バーツ(約450円)
キリンの生茶の味に酷似。20バーツ。少なくなればどんどん足してくれる。
卓上には醤油、塩、唐辛子。
唐辛子は、辛いものが好きなタイ人にあわせたもので、
タイ人向けの日本料理店にはたいていおいてある。
日本人向けの日本料理店ではうどん屋以外では置いてない。
ところで、
この七味唐辛子は、「ひちみとうがらし」と読むものだとばかり思っていた。
四国ではみんな「ひちみ」といっていた。
みなさん、何と読みますか?「ひちみ」、「しちみ」、それとも・・・。
この表記は間違いかと思ったら、純正のA&B食品の製品だった。
「ななみとうがらし」というようだ。
トリビアの泉“七味唐辛子”
七味唐辛子は、「しちみとうがらし」が正しいが、
「ひちみとうがらし」に訛る地方も多いようだ。
wikipediaでも「しちみとうがらし」になっているが、
ローマ字表記では、ハウス製は"SHICHIMI TOGARASHI"で、
S&B製は"NANAMI TOGARASHI"と表記している。
海外では、「Ichimi」と「Shichimi」が混同するので、
S&B食品は「Nanami」にしているようだ。
ところで、七味唐辛子には麻の実が入っているが、
麻の実とは大麻(麻薬)のことである。
私たちは麻薬を食べていたらしいが、皆さん知ってましたか?
七味唐辛子も奥が深い!参考:七味唐辛子
琥珀ブログ 平成23年3月20日 初製作
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