Produced & Photographed by Matsutora


コシチュシコ山
平成27年4月5日
KOSCIUSZKO MOUND

April.5.2015



 
復活祭当日。
本来の予定では、世界遺産にしてポーランド第二位のカトリック聖地
(カルヴァリア・ゼブジドフスカ)に行く予定であった。
カルヴァリア・ゼブジドフスカはクラクフから40kmくらい南西部にあるが、
復活祭でクラクフの遠距離バスターミナルは閉館しほぼすべての便が運休であった。
クリスマスや復活祭などのキリスト教関連の祝日には
すべての店が閉まるというのは常識である。
但し、交通機関とホテルは営業しているというのも常識であるが、
クラクフ発の遠距離バスは運休だった。
ということで、
急遽6日に行く予定だったクラクフ市内にあるコシチュシコ山に登った。
この山は、ポーランドの英雄「タデウシ・コシチュシコ」が要塞を造ったところで、
コシチュシコ山は333mの人造の山である。
山はホテルになっている建物に囲まれている。


 
クラクフに向かう車中から。
 

枯れ草色に覆われたポーランドもわずかに新緑が伸び始めた。
 

 

コウノトリだ!
コウノトリはアフリカ大陸から飛来してくる春の渡り鳥で、
春を象徴する幸運の鳥として愛されている。
ポーランドはコウノトリの世界最大の繁殖地で、
全世界約23万のペアのうち約4分の1がポーランドで繁殖する。
但し、生物学的にはコウノトリ Ciconia boyciana ではなく、
シュバシコウ Ciconia ciconia だそうだ。
つまり、ヨーロッパにいるのはシュバシコウであって、コウノトリではないのである。
ところで、
車中から狙っていたのはコウノトリではなくて、キジ(?)だった。
40分くらいの間に沿道に5〜6羽のキジ(?)が見えた。
1匹ずつだが、7、8分の間隔で畑の中にいた。
結局、キジは撮れなかったが、
たった1回現れたコウノトリの撮影に成功した。
 

クラクフが近づいてきた。
 

 

コシチュシコ山(インターネットで獲得した模型の写真)。これからこの山に登る。
 

クラクフ市内。トラムを降りて住宅街の路地を進む。
 

ポーランドで春一番に咲く花はレンギョウだ。
 

住宅街を抜けるとこのような並木道が結構続く。ハイキングにはぴったりの場所である。
 

 

沿道に花屋らしき店が見えてきた。
 

レースを売っていた。
 

藁は理由は違えども日本でもキリスト教国でも神聖のものである。
 

花も売っている。黄色い花が目につく。
 

カトリック教会には典礼色がある。
金色はお祝い、白は命とお祝い、黄色は真理、赤は聖霊と殉教、
紫は償い、ピンクやバラ色は喜びの日、黒は死となっている。
つまり、聖人の殉教の日は赤、待降節(クリスマスの4週間前)、
四旬節(復活祭の40日間前から)は紫、葬式には黒、
お祝い事やクリスマスや復活祭や結婚式には、白か金色を使う。
バチカンの旗も典型色を意識して、白と黄色の半分づつの色になっている。
つまり、真理と命を表していることになる。
人々もこの典礼色をミサにいくときの服や
花を活けるときの色彩に意識して選んでいる。
 

沿道に墓地があった。
 

ちょっと入ってみた。
 

このように初老の男性がいつまでも墓地に佇んでいる光景は珍しくない。
亡妻と対話しているのかもしれない。
 

 

これは住居ではない。
以前紹介したがガーデニングのための土地である。
小屋には農機具や肥料など園芸用品が入っている。
かつて共産党時代に土地を持たない従業員に会社が賃貸していたものであったが、
共産党政権崩壊後にこれらの土地を低価格でかつての賃貸者に売買した。
このようなガーデニング用の土地はポーランド全土に無数にある。
我街にもこのような土地が何ヶ所もある。
 

 

いよいよコシチュシコ山に近づいた。
 

山は建物や壁で囲まれている。
 

 

この階段を上って出れば、
 

目の前にコシチュシコ山が現れる。
 

ガードレールのない細い山道が楽しい。
 

なにか雲行きが怪しい。
 

 

 

頂上に着いたら雪が降り始めた。
山の天気は変わりやすいというが、
ポーランドは正にその通りで実に変わりやすい。
冬には1日中どんよりと曇った日も多いが、
1日のうちで目まぐるしく天気が変わる日も多い。
この1週間は毎日青空を見るが、雪も毎日見ている。
 

 

 

 

 

 

 

 

激しい吹雪だったが、すぐに青空が見えてきた。
山からのクラクフ市内の眺望。
 

 

住宅地。欧米はどこもこの様に緑多い住宅地が素晴らしい。
 

こちらはアパート街
 

 

 

ホテルとして使われている。
 

 








 
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