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ショパンの高原フェスティバル
平成26年5月18日
愛媛県の久万高原町で
「第3回ショパンの高原フェスティバルin久万高原町」が開催された。
これは私にとってはポーランドと接触した初めての出来事だった。
定年退職後、
東京、サクラメント(米国)、バンコク(タイ)でロングステイをしてきたが、
今年の9月からはポーランドでロングステイすることになった。
今回のフェスティバル参加は
ポーランドで「日本の中のポーランド」を紹介したいからだった。
また、四国の山村で「どうしてポーランドなのか」、
「どうしてショパンなのか」も気にかかるところでもある。
そんなことも紐解きながら、愛媛県のポーランドの今を取材した。
会場に設置された抽選箱や郵便ポスト。
未切手で投函しても、配達されるという粋なポストである。
もちろんポーランドまででも届くという。
ポーランド商品
ポーランド食器
ポーランド漬物
日本人とポーランド人のハーフが松山に住んでいるらしい。
次はそのハーフの女性が手作りした商品。
Little Black Swan という彼女の店舗もあるようだ。
こちらの方がその日本人とポーランド人のハーフである松下エリカさん。
後から知ったことであるが彼女は松下文治氏の令嬢のようだ。
松下文治氏というのは国際交流支援協議会の理事長で、
フレンズ オブ ポーランド協会も主宰されている。
『長年に亘り地球規模で先駆的且つ模範的な活動をしている』という理由で、
「外務大臣表彰」も受賞されている。
ご夫人が外国の方というのは聴いたことがあったが、
ポーランドの方だったというのは今まで知らなかった。
次は松下エリカさんのLittle Black Swan(店舗)の名刺。
エリカさんは、お姉さんのユリアさんと二人で
「虎の子パフォーミングアーツカンパニー」も主宰し、
演劇・パフォーマンス・映画などでも活躍している。
この日のコンサートでも門下生と共に舞台に立ち、
パーフォーマンスや歌声も披露している。
ポーランドの学生のためにメッセージをお願いした。
以下は松下エリカさんのメッセージ。
ポーランド関係以外の店も並ぶ。
インド料理を提供する家族。
インドネシア料理を提供する家族。
ネパール料理を提供する家族。
ケニア料理を提供する家族。
いよいよ開会式が始まる。
久万高原町の三島神社で奉納される久万山五神太鼓、鬼神が太鼓を打つ。
高野宗城(たかの むねき)久万高原町長
ミロスワフ・ブワシチャック駐日ポーランド共和国大使館一等参事官
(Mirosław Błaszczak:
Director of Polish Cultural and Information Center of Poland,
First Counsellor of Embassy of the Republic of Poland)
メモ帳なしで、すばらしい日本語での挨拶。
コンサート出演者の
マグダレナ・ズック(Magdalena Żuk:ポーランド出身のピアニスト)さんと
古佐小基史(Kosako Motoshi:愛媛県出身の在米ハープ奏者)さん。
餅まき。災いを払うために行われる神事。
まかれた餅。最近はナイロン袋に入っている。
ミロスワフ・ブワシチャック駐日ポーランド共和国大使館一等参事官と共に。
マグダレナ・ズックさんと一緒に。
ワールド・ウォークラリーの要領説明。
6箇所のチェックポイントでクイズに正解したら次に進める。
いよいよ開始!
ウォークラリーの道順。
やった!全部踏破した!
踏破すればもらえるコースター。
ポーランドのウォヴィチに伝わる切り絵。
コースターの裏側。
久万高原町産業文化会館
ここでショパンコンサートが開催される。
左から、マグダレナ・ズックさん、古佐小基史さん、
松下エリカさん、虎の子パフォーミングアーツカンパニーの皆さん
マグダレナ・ズックさん。
“フランス歌謡祭”でグランプリ受賞のほか各国で入賞している。
ハープの弦って、色付きなんだ。どの弦かが分かりやすいな〜。
ピアノのように足踏みペダルがあるんだ!ハープを斜めに近寄せて弾くんだな〜。
とにかく生まれてはじめてみたハープ演奏。
虎の子パフォーミングの歌と演技。
虎の子のファッションパフォーマンスは2001年に初公演。
愛媛県内各地をはじめ、
海外ではオーストラリアやポーランドなどで公演し好評を博している。
マグダレナ・ズックはポーランド文化省より芸術表彰を受賞している。
ところで、四国の山村「久万高原町」で「どうしてポーランドなのか」、
「どうしてショパンコンサートなのか」ということであるが、
かつてポーランド大使がこの町を訪問した折に、
「ショパンの愛したドゥシニキの街に雰囲気が似ている」という一言だった。
1826年の夏、ショパンは結核の療養のためにドゥシニキに滞在した。
ショパンの滞在中に、町の仕立て屋が急死し、
彼の4人の遺児が孤児になってしまうことを知ったショパンはひどく心を痛め、
その子たちのために、募金を呼びかけてチャリティー演奏会を開いたのだった。
演奏会は大好評で同日に2回開催された。
近年、そのショパンの滞在を記念して、
ドゥシニキの町では国際ショパン音楽祭が毎年8月に開催されている。
この音楽祭は、
ショパン関連の音楽祭としては世界最大のもので、今年で69回目になる。
この音楽祭には世界各国から、一流ピアニストが招かれる。
日本からも中村紘子、遠藤郁子、小山実稚恵、
横山幸雄、上原彩子などが招待されて演奏している。
ショパンが実際に演奏を行ったショパン館は現在も同じ場所にあり、
音楽祭の期間中はリサイタルの会場になるそうだ。
久万高原町でも、そのショパンの偉業を称え、
ショパンコンサートを開催するようになった。
しかし夢や理想だけでは世の中は動かない。
久万高原町にはポーランド大使の一言によって
ドゥシニキニに思いをはせ、
夢を具体化できる優秀な人材がいたということではないかと思う。
グーグルマップでみたドゥシニキの町。
ドゥシニキは人口はわずか6000人ほどで
山紫水明の地としてその名が知られている。
また、古来より古き伝統を誇る温泉保養地でもある。
ストリートビューで獲得したドゥシニキの街。
こちらはグーグルマップでみた久万高原町。
緑で囲まれた山紫水明の地というのはドゥシニキと同じである。
ショパンの高原フェスティバルが開催される久万高原町(★印)
参考ウェブサイト多数
琥珀ブログ 平成23年3月20日 初製作

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