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チュックバック湖と鎮武観
平成29年9月23日
QUAN THANH TEMPLE AND LAKE TRUC BACH
September 23. 2017
ハノイを語るのに欠かせない湖、タイ湖(ホータイ)には、
天橋立のように、湖の中に浮かぶ道路がある。
それがタインニエン(Thanh Nien)通りである。
北側はタイ湖で、南側はチュックバック湖になっている。
晴れた日には、景色も良く、風も心地よい、とても爽やかな道になっている。
東南アジアの中では珍しく湖水も綺麗である。
近くの湖畔にはシェラトンホテルや欧米人に人気の高級マンションなどもある。
そんなタインニエン通りから、さらにタイ湖に伸びた細い道に鎮国寺がある。
また、北から南にタインニエン通りを進めば、
湖の付け根のところに鎮武観(ちんぶかん)がある。
鎮武観は、道教の代表的寺院として多くの外国人観光客が訪れている。
「鎮」の字には「鎮(しず)める」の意味があり、
ハノイの都を北からの敵(中国)から守る鎮守として人々の信仰を集めてきた。
祀られているのは玄天上帝(げんてんじょうてい)という北方を守る道教の神様で、
「玄」には北方と言う観念があり、中国では「水」につながる意味も持つ。
殿内の解説には、浄楽国の王子が武当山(中国湖北省)で悟りを得て玄天上帝となって後、
このベトナムの地に来て、西湖に棲む九つの尾をもつ狐の妖怪を退治し、
この地で亡くなったため、その玄天上帝に感謝し崇拝するための寺を建てたとある。
これは、古代ベトナムの伝説『嶺南署蜑・れいなんせきかい)』の
『狐精伝』に由来するものである。
しかし実際、鎮武観がいつできたかはよくわかっていない。
11世紀リー(李)朝の時代であると言われているが、
確かな資料がでてくるのは15世紀になってからで、
『大越史記全書』には当時の後レー(黎)朝の第5代皇帝レー・タイントン(黎聖宗)が
城の拡張の際、ホータイ(西湖)の東南である現在の位置に移築したとある。
タインニエン通り。写真中央左はタイ湖、中央右はチュックバック湖

チュックバック湖



ベトナムを代表するHGIGHLANDコーヒー店。
スターバックスのように要所要所に店舗を展開している。


鎮武観






玄天上帝



琥珀ブログ 平成23年3月20日 初製作

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