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超簡単レモネード
平成29年3月30日
SUPER EASY LEMONADE
MARCH 30. 2017
パッションフルーツは、
500種類以上もあるトケイソウ科の仲間で、南米を中心に分布している。
ブラジルが最大の生産国で、その周囲の中南米での栽培が主流になっているが、
近年、ミャンマー北部のゴールデントライアングルでケシ(アヘン)の代替作物として
栽培が増えており、ヨーロッパ市場へ進出している。
また、ベトナムなどの東南アジア圏でも栽培されている。
日本でも、鹿児島県、沖縄県、熊本県、岐阜県、東京都、長野県、
栃木県、福島県など各地で栽培が盛んになっている。
これら栽培はほとんどがハウスを利用したものだが、
千葉県や岐阜県でも露地栽培されているそうだ。
熟した果実は球状又は卵形で、堅い表皮は滑らかで黄色か濃紫色、赤色など、
内部に小さくて堅い種を多く含み、黄色いゼリー状の果肉と果汁がある。
果汁及び果肉は強い香気をもつものが多い。
そのままスプーンですくって種ごと食べてもいいが、
湯や冷水で希釈すると超簡単にレモネードのような飲み物が作れる。
種は噛まずに喉ごしを楽しむ人々も多いが、プチプチと噛んでも楽しい。
成分としては、抗酸化ビタミンのβカロテン、ビタミンC、ビタミンEを含み、
その中でもβカロテンは100gあたり1100μgと多く、
これは果物類ではトップクラスの含有量である。
体内で必要に応じてビタミンAに変換されるβカロテンは、
抗酸化作用により老化の原因となる活性酸素の発生を抑える作用や、免疫活性作用、
発がん抑制作用があるそうだ。これは、朝食のジュースには最適のようだ。
英語では、トケイソウを passion flower と呼ぶことから passion fruit の名がある。
なお、この passion に「情熱」の意味はなく、
「キリストの受難の花」の意味で、イエズス会の宣教師らによって
ラテン語で flos passionis と呼ばれていたのを訳したものである。
16世紀、原産地である中南米に派遣された彼らは、
この花をかつてアッシジの聖フランチェスコが夢に見たという
「十字架上の花」と信じ、キリスト教の布教に利用した。
彼らによればこの植物はキリストの受難を象徴する形をしており、
花の子房柱は十字架、3つに分裂した雌しべが釘、副冠は茨の冠、
5枚の花弁と萼は合わせて10人の使徒、巻きひげはムチ、
葉は槍であるなどと言われたそうだ。
パッションフルーツ
二つに切ると、
中身はゼリー状の果肉と種
スプーンですくって、砂糖を加え、温水か冷水で希釈すれば、
超簡単に超ヘルシー・レモネードができる。
琥珀ブログ 平成23年3月20日 初製作

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