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ドンコイ通り
平成30年4月14日
DONG KHOI STREET
April 14, 2018
ホーチミン市の中心地は、レロイ通り、ドンコイ通り、
ハムギー通りがほぼ三角形になって結んでいる。
この三角形がホーチミンで最大の繁華街であるが、
ドンコイ通りは、ルイ・ヴィトンやグッチなどの高級ブランド品店や
デパート、レストランやカフェ、雑貨店が多く、その数も徐々に増えている。
また、古くからホーチミン市の繁華街であったため、
フランスの植民地時代の歴史的建造物やコロニアル様式のホテルなども多く、
ベトナムの「シャンゼリゼ通り」といった扱いを受けることが多い。
左はドンコイ通り、右はレロイ通り

フランス統治時代に作られたオペラ座。ここも地下鉄の工事中。

林芙美子著『浮雲』より抜粋
サイゴンは、昔クメール族の名付けで、「ブレイ・ノコール」といっていた。
森の都という意味であった。
カチナ通り(現ドンコイ通り)のタマリンドウの街路樹の下に、
水色の服を着たフランス人の子供が遊んでいるところなぞは、絵を見るようだった。
タマリンドウの梨のような果実が、累々と実って、まるで田園の感じである。
大樹の並木の下を、ゆうゆうと往来しているベトナム人や、
華僑の服装は、貧弱な日本の服装を見慣れたゆき子には驚嘆であった。
貧弱な日本人が、コンチネンタル ホテル(現ホテル コンチネンタル サイゴン)などに
ふんぞり返っている柄ではないと冨岡はいった。当時このホテルは兵站宿舎だった。
(松虎注:当時のベトナム進駐はフランスとの合意で入っている)。
ホテル コンチネンタル サイゴン

ドンコイ通りはタマリンドウの並木が続く

タマリンドウの葉






近藤 紘一著『サイゴンの一番長い日』より抜粋
マジェステイックホテルは、造りは古いが、街で一番古いホテルである。
6階のレストランに上がり、窓際の席に行って腰を下ろす。
川向こうの川岸にぎっしり密集した粗末な家々、白い教会の塔、
米国製清涼飲料や日本製電気器具の巨大な野立て看板、
その背後に果てしなく広がる水田や椰子の茂み。
マジェステイックホテル
フランス植民地時代から営業されている
数少ない高級ホテルのひとつである。
開業以来85年以上の歴史を持ち、
日本の秋篠宮親王やイギリスのヨーク侯爵アンドリュー王子をはじめとする
各国の王室メンバーから、フランソワ・ミッテラン元大統領や
シンガポールのリー・シェンロン首相などの政府首脳、
カトリーヌ・ドヌーヴなどのセレブリティーや開高健をはじめとする作家など、
開業当初から現在に至るまで、
王族や各界の著名人が利用することでも知られている。

サイゴン大教会を背にドンコイ通りを進むと、
サイゴン川に突き当たる。ドンコイ通りはここで終わる。

川畔のオブジェ

川畔のコーヒーショップ

川畔の旅行者案内センター

サイゴン川は、インドシナ半島東南部を流れる川である。
カンボジアのPhum Daung付近に端を発し、
ホーチミン市内を大きく蛇行し、
ドンナイ川と合流してニャーベー川となり、南シナ海に流れ込む。
川の向こう側の新開発地域には建設中のLandmark81が見える。
Landmark81は完成すると81階建てで、高さ350メートルとなり、
ハノイのランドマーク72を抜いてベトナム最高層のビルとなる。

琥珀ブログ 平成23年3月20日 初製作

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