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ホテル マジェスティック サイゴン
令和3年2月11日
HOTEL MAJESTIC SAIGON
February 11, 2021
ホテル マジェスティック サイゴンは、日本の秋篠宮親王や
イギリスのヨーク侯爵アンドリュー王子をはじめとする各国の王室メンバーから、
フランソワ・ミッテラン元大統領やシンガポールのリー・シェンロン首相などの政府首脳、
カトリーヌ・ドヌーヴなどのセレブリティーや作家など、開業当初から現在に至るまで、
王族や各界の著名人が利用することでも知られている。
ホテル マジェス ティック サイゴンは日本とも縁が深い。
第二次世界大戦勃発後の1940年にフランス本土がドイツ軍に占領され、
親ドイツのヴィシー政権が発足したことに伴い、
ヴィシー政権側についたフランス領インドシナが
1941年7月に日本軍による南部仏印進を受け日の共同統治となった後は、
フランス植民地政府から日本政府に貸し出され、
「日本ホテル」と改名され進駐した日本軍や政府関係者の宿舎となった。
このときの従軍記者の中に林芙美子氏がいた。
林芙美子氏はこの経験を下敷きにして「浮雲」を書いた。
浮雲の中には、この「日本ホテル」や周辺のドンコイ通り
(サイゴン銀座)などの当時の様子が描写されている。
ベトナム戦争中の1964年から1965年にかけては、
作家の開高健氏が朝日新聞社の特派員としてサイゴンに派遣された際には、
こホテルの103号室を宿泊先として利用した。
また、産経新聞特派員の近藤紘一氏もこのホテルを度々利用している。
1975年4月30日、北ベトナムによって南ベトナムの
首都サイゴン(現在のホーチミン市)が陥落した日も、
近藤紘一氏はサイゴンにいて、つぶさに観察して、『サイゴンの一番長い日』を上梓した。
この日、サイゴン陥落を目撃した近藤紘一氏や世界中からきたジャーナリストたちは、
このホテル マジェスティック サイゴンに陣取って、北べトナム軍の進攻を見ていた。
というのは、このホテルはサイゴン川の湖畔近くにあって、北ベトナム軍は川向こうから進攻、
サイゴン橋を渡ったら、サイゴン入場でもあったからだ。
余談になるが、近藤紘一氏はベトナム人のブイ・チ・ナウと再婚し、
夫人の娘であるミーユンを自分の娘として同時に引き取っている。
これらは、後に、『サイゴンから来た妻と娘』として上梓され、
NHKドラマになった。そのドラマの主題歌が「美しい昔」であった。





側面がドンコイ通りに面している。



夜景

ホテルロビー
































ビデとウォシュレットの二つがある。

ウォシュレットのダイヤル






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