Matsutora Photo
Shikoku Japan

Photographed by Matsutora
on 9th,10th,11th,12th August 2012
伊予簾の碑
伊予簾は伊予竹を編んで作ったすだれであるが、
伊予竹は伊予のどこにでも産するわけではなく、
久万高原町露峰だけに産する突然変異の篠竹(しのだけ)である。
伊予竹の直径は2〜3mm程度で、
長さ2m位の真っ直に伸びる細長い竹である。
節と節の間隔も他の竹と比べて群を抜いて長いので
古来から、簾すだれの原料として重宝されており、
すでに『源氏物語』や『枕草子』にも
伊予簾(イヨス)の名があらわれている。
「源氏物語」
伊予簾かけわたして、
鈍色(にびいろ)の几帳(きちゃう)の衣がへしたる透影(すきかげ)、
涼しげに見えて、……(「柏木」巻)
やをら上りて、
格子(かうし)の隙(ひま)あるを見つけて寄りたまふに、
伊予簾はさらさらと鳴るもつつまし。(「浮舟」巻)
「枕草子」
(原文)伊予簾などかけたるにうちかづきて、
さらさらと鳴らしたるも、いとにくし。
帽額―もこうーの簾―すーは、まして、こはじのうちおかるる音いとしるし。
それも、やをら引き上げて入るは、さらに鳴らず。
遣戸をあらくたくて開くるもいとあやし。
すこしもたぐるやうにして開くるは、鳴りやはする。
あしう開くれば、障子―さうじーなどもごほめかしうほとめくこそしるけれ
(現代語訳)伊予簾などがかけてあるのを潜って入る時、
サラサラと音を立てたのも、実に腹が立つ。
帽額の簾だとまして、こはじが下におかれる音が際立つ。
それだって、そっと引き上げて入れば、決した鳴りはしないのだ。
引き戸を荒っぽく閉めたり開けたりするのも大変ケシカラン。
少し持ち上げるようにして開けるなら、鳴ることがあろうか。
下手に開けたてをすると、ふすまなどでも、
ゴトゴト音を立ててはっきり耳につくのである。
紫式部が絶賛した伊予簾であるが、
清少納言にかかると
簾が邪魔になってわずらわしいとぼろくそであるが、
いずれにせよ、
伊予簾は古来から宮中で掛けられた一品でした。
久万美術館
本物の伊予簾は、
この美術館の
道路上の入り口にあたる「久万町物産館みどり」で
購入することが出来ますが、
年中売られているわけではなく、
伊予竹保存会が
刈り取った限られた竹でしか製品にできませんから、
一定の期間のみの販売になります。
ナスビ
四国のナスは一般的に長ナスです。
焼きナスにするにも煮炊きするにも便利で美味しいからです。
美術館の近くで売っていました。
一袋100円は特別に安いです。
都会にはこのような長ナスは売っていませんし、
100円ですから
みんなに買うように薦めましたが、
荷物になるからとみんな躊躇していました。
でも、一人だけ勇敢(!?おおげさだな〜)な男性が現れて
お土産に買ってくれました。
その数日後、
細君に煮てもらったそうで
美味かったという言葉と一緒に
その写真も送ってきました。(^_^)v
これもナスです。白ナスといいます。
焼きナスには不向きですが、
煮たり炒めたりして食します。
友人が送ってきたナスビの写真

©2012-2022 KOHAKU BLOG. ALL RIGHTS RESERVED.